「買い物弱者」に寄り添い、地域社会を支えるハーティストという働き方。 GENie株式会社 田口義展×林稔【TOPインタビュー】

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「世の中から買い物弱者を無くしたい」。そのビジョンのもと、高齢者や障がい者、あるいは赤ちゃんを抱えたお母さんといった方々の日常生活を支えるために、食品などの日用品をお届けするサービスを展開するGENie株式会社。今回は、取締役 営業本部長の田口義展と執行役員 林稔に事業のビジョンや女性の働く環境などのお話を伺いました(※本記事は、株式会社LiB様に取材いただきました)。

「買い物弱者」を無くしたいという原体験から生まれた事業。

――本まずは企業立ち上げの背景からお知らせください。

田口 義展氏(以下、田口):私たちは西濃運輸をはじめとしたセイノーホールディングスの100%子会社として、少子高齢化などの環境の変化、そこで発生する社会課題の解決に向けた取り組みを進めるために生まれた会社です。

1987年8月23日生まれ。
15歳から海外へ4年間留学、帰国後に学習院大学法学部法学科へ入学。
2012年にセブン―イレブン・ジャパンへ入社。店舗での管理業務と本社組織での物流業務を担当後、2015年に退社。
2015年西濃運輸株式会社に入社、現場研修、グループ会社への出向の後、セイノーホールディングス㈱オープンイノベーション推進室へ配属。新規事業の企画立案などを担当し2017年12月よりGENie㈱取締役営業本部長に就任。
趣味は筋トレ。

もともとは2011年に立ち上げたコミュニティコンシェルジュ事業を行うココネット株式会社が前身となりサービスを運営していましたが、2014年セブン-イレブン・ジャパンとの提携により、店舗のある地域の御用聞き・お届けサービスの相互協力を目的に事業をスタートしました。

林 稔氏(以下、林):もう1つの背景として、GENie代表の河合の祖父は足が悪いために買物に行けないという課題を抱えていました。お店やインフラには不自由しない都内に住みながらも、いわゆる「買い物弱者」だったのです。そんな代表自身の家族の原体験があり、シニア層をはじめ障害者や子育て中の夫婦などを対象にしたお買い物代行の事業へと繋がりました。

1971年11月8日生まれ
大学卒業後、1994年山口県光市にある法律会計事務所に入社。主に企業会計を担当する。1997年に西濃運輸株式会社に入社し、支店の営業担当として、主に新規顧客開拓を行う。2011年10月GENie株式会社の前身であるココネット株式会社設立に伴い参画、2017年5月よりGENie株式会社執行役員に就任。趣味はガーデニング。


人と人との関わりを重視する「準家族」のような存在に。

――GENieでは、お客様に商品をお届けするスタッフをハーティストと呼んでいますね。他社の配達員との違いはどこにあるのでしょうか?

田口:ハーティストとはHeart「心」+ist「携わる人」を表しています。普通の配達員との違いは、お客様の笑顔や豊かな生活のために家族のようにお客様に寄り添うポジションだということですね。

林:私自身、この事業の魅力は、ハーティストの存在だと思っています。求人に応募してくる方を面接すると、本当に人のためになりたいという想いを多く聞けて、素敵だなぁと感じる反面、こういう人たちの想いを活かさないといけないという使命感を持って採用しています。

もう1点、コンビニエンスストアであるセブン-イレブンでも、地方などの店舗ではオーナー自ら宅配を行なっているところが多く、外に出ている間のお店の顧客サービスレベルやロイヤリティが低下したり、オーナー自身が休む暇もなく働かないといけないという課題感がありました。そこで、セブン-イレブンの店舗がある地域に住む女性を中心にハーティストを採用し、地域再生・貢献の想いも込めて活動しています。

田口:私は先日、広島で現場を見てきたのですが、お客様の感謝に触れるシーンがたくさんありました。例えば、高齢者や障がい者など「買い物弱者」の方は動くのが億劫でなかなか人と接する機会が少ない傾向にあります。そのため、ハーティストが家を尋ねると話に花を咲かせることも多く、この前はご年配の方が、結婚してから広島に引っ越してきて以来、街がどう変わってきたかを嬉しそうに教えてくれました。

またベッドで寝たきりのお客様のご自宅には部屋まで上がることもあるのですが、「お弁当どこに置きますか?」「お茶は新しいのに変えておきますね」などお声がけしています。そういった些細なやりとりも感謝の声になって返ってきます。

――物流・運送事業というと、いかに速く効率的にお届けするかということを優先にしているイメージがありますが、ハーティストはホスピタリティを重視している印象がありますね。

林:はい。まずは生産性を度外視してでもお客様や地域貢献にコミットするという考え方を持っています。実はハーティストの人材採用でも運送業務の経験者は1割にも満たず、私たちのビジョンに共感して応募してくれる方がほとんどなので、形態としてはサービス業に近いと思っています。

今後、効率化の面ではAI(人工知能)やロボティクスといった部分が重要になり、当社もそういった仕組み化は必要ですが、人と人との関わりを重視するサービス業として心の部分によりフォーカスしていきたいと思います。

田口:ハーティストが毎日行う朝礼の中に「ハーティストは、サブファミリー「準家族」です」という文言があります。それは、自身のご近所の方々と家族のように会話をしたり何かできることを見つけたりといった姿勢を大事にすることです。このように人間としての優しさを素直に出していくことが、このサービスの支えになっています。

ワーキングマザーが自分にあったワークスタイルを実現できる環境作り。

――ハーティストの働く環境面についても教えてください。

田口:2018年8月現在、約330店舗のセブン-イレブンにてサービスを展開しています。以前は全て女性のハーティストでしたが現在は男性も2-3割採用しています。

ハーティストへの応募理由は、人の役に立ちたいという想いが強く、その姿勢に答える環境を整えているのですが、他にも傾向としてシングルマザーの方が多く活躍しています。

林:実はシングルマザーの方と面接していると、以前の職場では家庭環境が原因で人間関係に悩みを持つ方が多くいました。例えば、お子さんが風邪をひいて早く帰ることに劣等感を抱いてしまったり、自分が体調不良でもなかなか休めず空気を読むのが大変だったり、と。

その点、ハーティストの仕事は、お客様との関係構築がメインですし、仲間と協力しながらシフトを調整できるので無理なく業務に関わることができます。

――働き方改革が叫ばれている中で、ワーキングマザーが自分にあったワークスタイルを実現できる環境がありそうですね。

田口:車の運転など勤務中は一人なので人間関係など気が楽なところもありますね。その反面、仕事で気づいた点や業務報告などはハーティスト専用のSNSグループページに投稿できる仕組みがあるので、他のメンバーの動きも知ることができます。

こちらは日報みたいなものでハーティスト自身が毎日投稿するので、お客様の声や自ら工夫した点などを共有できて、より良いサービスの提供にも繋がっています。

――会社としてハーティストに対して行なっている制度などはありますか?

林:制度は今整えているところですが、例えばスタッフのお子さんが小学生に上がるときに会社からプレゼントを送る取り組みなどがあります。実は、私は子供が5人いて、西濃運輸に在籍していた際に文房具セットをプレゼントしていただいたことがあり、それが温かくて嬉しかったのでGENieにも同じく導入しました。このようにグループ全体で取り組んでいる福利厚生や制度の良い面はどんどん取り入れていますね。


仕事は人生を豊かにするためにある。だからこそ、楽しんでほしい。

――最後にお二方のこの事業や仕事に対する思いを教えてください。

田口:私自身、仕事は人生を豊かにするためのものなので常に楽しんでいたいという想いが強くあります。でも、楽しく仕事をするためにも少し踏ん張りを効かせることも同時に大切。今はちょうど踏ん張りながら進めている、そんなフェーズかなとも思っています。

林:私も同じ考えで事業は数字や継続性が大事ですが、その上でもダイバシティのように多様な考えを取り入れ、個々人が楽しめる方法を見つけていってほしいと思っています。

というのも、日本社会は上が厳しくしないと部下に舐められてしまうという風潮があったりしますよね。しかし、今の時代は上司も柔軟な姿勢や遊び心を持ち合わせていないと現場は力を発揮できないのではとも思っているので、私自身はリラックスできる雰囲気づくりを意識して作っています。

田口:仕事だから苦しくてもやらないといけないという日本人は多いですよね。楽しさを数値化するのは難しいですが私は絵を見て美しいと思うように、時には直観的右脳的に皆が楽しめる、そして皆が誇りを持てる会社になれるよう、フレキシブルにチャレンジできる職場環境を作っていきたいと思っています。

林:その上でも、どんな人がハーティストに応募してくるか、面接もとても大事にしています。私が意識しているのは、職歴や経歴ではなく素の自分を出せる人。面接ではマニュアル通りの志望動機を話す方も多いのですが、いかにも用意してきた台本はいらないと直接本人に言うこともあります(笑)本音を出せば伝わりますし、ハーティストの仕事も「この人、感じがいいな」というお客様からの感覚的な印象が大事だったりするのです。

――お二人の仕事や人に対する想いが伝わってきました。本日はありがとうございました。

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